明日香ファンも必聴、ベテラン陣によるロマンティシズム漂うアルバム おすすめ度 ★★★★☆
ドラマー植松良高氏のリーダーアルバム。タイトル通りシンガー渡辺明日香を大フィーチャー。全11曲中、5曲で彼女が歌っている。といって別に企画ものではない。植松氏はこれまでずっとライブ活動で彼女をバンドシンガーとして起用しているし、彼女のデビューCDをバックでサポートしたのも植松氏だ。だから今回は、彼女のアルバムではできなかったことをやったと見ることもできる。5曲も歌っているから明日香ファンにも嬉しい。デビューCDでは抑えて歌っている感じもしたが、今回はより“生な”感じが出ている。
収録曲は全体的に甘い曲調のものが多い。ピアノは山本剛との青木弘武の2名が参加。この甘い曲調はどちらかというと青木氏の音楽性を反映しているのだろうか? 山本氏はもっと陽気だ。ほぼ全ての曲で植松氏のブラシやスティックさばきが存分に楽しめる。曲調のせいもあり、うるさすぎるところは全くない。岡田勉のベースの動きも楽しめる。ボサやラテンタッチの曲ではギター田附靖やコンガ大出正道が入ってサウンドはガラリと変わる(個人的にはベサメ・ムーチョなんて何でやっているのかなと思ったが、意外によかった!) 特に派手なことをやっているわけではない。気軽にも聴けるし、聴き込めばまた違う味わいが出てくる“匠”ならではの演奏。
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