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リリイ・シュシュのすべて

岩井俊二
おすすめ度:★★★★★
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空飛びたい。
おすすめ度 ★★★★★

タイトルのこの一言は不良グループに援助交際を強いられる少女がつぶやくコトバである。
若さとは何だろう?はかなさ、傷つきやすさ、キレやすさ?
若さとは変化しやすさである。周りのあらゆるものに影響されて、影響されて、影響されて。心の中の変化はさておき、周りの人から見た変化は一瞬であり、人はそれを「キレる」と呼ぶ。

若さとは危うい。切ない。強い。弱い。
この映画で岩井俊二監督は、あまりにも現実的な、現実よりもリアルな世界を生みだした。若さが認知できる現実はリリィの切ない歌声だけ・・・



救いのない、でも美しい
おすすめ度 ★★★☆☆

「キレる」若者が増えている・・・数年前のワイドショーではこんな言葉がよく聞かれた。「思春期の子供たちは、いったい何を考えているのだろう。」多くの大人たちはこうした疑問を一度は持ったことだろう。この映画は、「キレる」といわれていた年代の若者たちの心理を淡々と、端的に、キレイに描いている。しかし、そこに救いはない。現実の世界で対話や矛盾、イザコザに疲れた人々、底のない闇の中で「生きている」実感が持てずにいる人々が、理想や「リアル」を創りあげ、そこに楽園を見出す姿。最後は、ひとり。つながりを持てず人は信じられないが「虚構」を盲信する人間。この恐ろしさ。悲しみ。「かなしいほど美しい」こんなことばをあててみよう。



少年特有の不条理な世界を鮮明に描かれた映画
おすすめ度 ★★★★★

岩井俊二独特の映像美に引き込まれてしまいました。
どこか片田舎な風景に、悪いことをする少年達。
最初からぐいぐい引き込まれます。
時折りはさまれる、インターネットの掲示板の書き込みもストーリーを円滑に進めていたと思います。
それと、主人公を高校生ではなく、あえて中学生にしたところがよかったです。

「中学生」という若さが純粋すぎて、だからこそ精一杯背伸びをして、
自分にもどうにもできなってしまった不条理さが、
あまりにも切なくてもどかしい気持ちになってしまいました。

そして出来てしまった心の傷が、少年達を狂わせてしまう。
「若さ」というものが、罪なのではないかと思ってしまいます。


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