大人向けかもおすすめ度
★★★★☆
本編最後のエピソードは、抜け九の一・スガルとその家族とのカムイの交流・そして別れになる。
今までにない、深い交わりを持った人々との戦い・信頼の思いは切なく、またそれゆえにたばかられて奪われ、訣別に至ったカムイの心情は鬼気迫る。
カムイの復讐は、人によっては受け入れがたいと思われるかもしれないが、かほどに彼の心が傷つき、涙を流していることを思い遣ってもらいたいと思う。ただ、小さいお子様には刺激が強いかもしれないので、お勧めしない。
それから、特典の映画版カムイは、スガルの家族とカムイとの交流と別れ、特にスガルの娘とカムイとの恋を中心に描いたものである。
こちらはテレビ版よりは相当「大人」をターゲットとして意識しているようで、かなりの絵を追加している。が、観ててちょっとビックリするようなシーンもあり、カムイの姿もよりワイルドになっている。
少なくとも映画版は「サザエさん」と並べてみるようなものではないので、その辺は意識された方がよいと思う。
十文字霞崩し
おすすめ度 ★★★★★
カムイ いよいよ後半戦です。舞台も変わり、逃げていたカムイがある漁村に落ち着き始め、村娘(同じく抜けたくの一スガルの娘)と恋仲になります。そして同じく抜け忍だった鮫狩りの集団に入り、追手から逃れて生きていこうとしますが、鮫狩りの頭、不動の正体は、実は・・・・。この不動がスゴイ!目は○○だし、変位抜刀霞斬りは破るし。最後も結構インパクトのある死に様ですね。鮫狩りなだけに、生きたまま何匹もの鮫に・・・・。
白土先生の作品は、マンガでありながらウソではない感じがします。この国が歩んできた負の歴史と圧制者と虐げられる人々。教科書には載らないし、歴史上の有名な人物も出て来ませんが、間違いなく、この作品は「歴史」です。
ちなみに、小生が好きなカムイキャラは、名張の五つ、名前の無い3兄弟の忍者(森をピョンピョン飛ぶ3人組)、不動、暗鬼の忍○(言えませんよね)です。