オールドファン垂涎の新譜おすすめ度
★★★★★
私のように80年代からのファンにはたまらないアルバムではないでしょうか。
しょっぱなの3曲で「アレッ、ずいぶんハウスに傾斜しているな〜」と思うのもつかの間、全曲通して聞くとこれは80年代のシンディ復活!といった内容のダンス・ポップチューンのオンパレードです。
特にシングルの06やCMソングの10、そして11と、ドライヴ感あふれたキャッチーな楽曲に、思わず拍手喝采、涙なくして聴けない、といったところでしょう。
ただ、ヴォーカルは決して浮かれた感じがなく非常に抑制的で、歌詞もまた内省的なものも多く、人生経験に裏打ちされた成熟さを醸し出しています。
家でも車中でも通勤通学中でも、何度も聴き直したくなること請け合いです。
しかし、なぜあのマドンナと、新譜の発売時期も、内容までも似通ってしまうのでしょう?昔のようにあの二人を比較したくありませんが、それもまた80年代からの因縁と言えるでしょう。
シンディ復活おすすめ度
★★★★★
シンディは80年代の曲が好きで最近のアルバムは結局買わずに来ていましたが、最近「とくダネ!」のバックに流れていたSAME OL' STORYが気になり購入しました。アルバム前半はまだしっくり来ていませんが、後半のSAME OL' STORY、SET YOUR HEART、GRAB A HOLD当たりは久々にシンディがバラードではなくアップテンポな曲で弾けた名曲だと断言します。シンディ自身80年代に今後永遠にTIME AFTER TIMEを超える曲は書けないと言っていました。たしかにこれまでTRUE COLORS、I DROVE ALL NIGHTなど素晴らしいバラードはあれど、超えるバラード曲は結局なかったのかも知れません。しかし今回のアルバムは明らかにバラード路線ではなくアッパーな曲で勝負をかけてきて、上記3曲はこの20年以上溜め込んで来たものを爆発させた大傑作、そこまで感じる事が出来る最高に気分を盛り上げてくれる曲です。日本盤ボーナス曲はシンディに期待するしっとりしたバラードで落ちつきました。
久々のアルバムだからおすすめ度
★★★★☆
ハウス路線でややテクノっぽくかっこいいアルバムだと思います。ただ個人的にはもっとポップなものが聴きたかったです。マドンナのように最新の音をがんがん取り入れるよりシンディはいつまでもポップなことをやっていてほしいです。
嘘じゃないおすすめ度
★★★★★
昇天サウンド!喜びも悲しみも怒りも憎しみも受けてとめて前へ進もう!そんな気持ちにさせてくれます。最高!
真面目なダンス・ハウス音楽
おすすめ度 ★★★★★
新作はリズムもののアルバムになる、ベースメントジャックスとも作業した、とCyndiは発言していた。そしてその通り、かなりハウス寄りのリズムアルバムとなっている。
ほんとにクール、かっこいいCyndi。55歳にしてこのアルバム。アコーステッィク路線も良かったが、やはり、年甲斐もなく不良おばさんでいてくれると嬉しくなる。
ただし、である。宣伝文句に゙ポップ゙とがキャッチー゙といった言葉が踊っているが、これはあまり鵜呑みにしてはいけない。なぜなら本作は、゙ポップ゙ではなぐクール゙だからだ。『SHE'S SO UNUSUAL』や最近の『SHINE』といった、弾けるようなポップアルバムとは違うからだ。全体的に冷静な歌唱でお得意のシャウトはほとんどないし、いわゆるキャッチーな曲もそんなにないし、歌詞も内向的でシリアスな視点から書かれたものが多いからだ。
つまりファンの方にはこう言えば分かりやすいかと思う。本作は、『SISTERS OF AVALON』に現代的なハウス音楽の意匠を施したアルバムである、と。
上に書いたように、『SHE'S SO UNUSUAL』や『SHINE』の路線を期待して聴くと戸惑うかもしれない。しかしひとたびCyndiのやりたいこと・言いたいことを理解すれば、かなり中毒性の高いアルバムだと言える。
いろんなことを見つめ直しつつ踊りましょう。