分かっているけれど、言葉に出せない。いいな、と思うけれど、それを上手く表現できない。端々のセリフに才能が感じられて、チープで、ジャンクな中に、ちゃんと光るものが散りばめられている。主演の男性も決して美男子ではないけれど、なんかくせになる顔。夢に出てきそう。顔でかいけれど、カッコイイ。不思議な映画でした。
all-time favorite!おすすめ度
★★★★★
個人的にはリュック・ベッソンで一番好きな映画です。さらに言えば、我が人生で見た最高に好きな映画です。
映画の初めの方は全くわけがわからなくて、いったい何?と混乱していたのですが、お話が進むうちにどんどん引き込まれて行きました。ちょうど主人公が深い地下都市に吸い込まれて行く様に。
イザベル・アジャーニがすごくきれい!それにクリストフ・ランベール(フランス語読みのほうが好きです)も魅力的。目が変です。当初、ベッソンはランベールの役にスティングを考えていたそうです。なるほど!
劇中、アジャーニとランベールが踊る場面があって、Rickie Lee Jonesの"Lucky Guy"が流れます。そこからのシークエンスが夢のようで素晴らしいと思いました。
本当は大好きなジャン=ユーグ・アングラードを見たくて見に行った映画なのです。内容は何も知らないで行ったのですが、予想をはるかに超えて素晴らしく、正に”運命的な”出会いでした。
間抜けな刑事コンビ、バットマンとロビンには笑います。本当に笑える場面が多いのですが、最後は悲しい。そういうところも大好きなところです。
きっとこの映画が心に響かない人はいると思います。そんな人たちには、わけのわからない映画、という印象しか残らないでしょう。でも
はまる人ははまる、そんな映画です。
概要
主人公フレッド(クリストフ・ランベール)は大富豪の美しい人妻エレナ(イザベル・アジャーニ)の重要書類を盗み、地下鉄に逃げ込む。そこで、地下鉄を常宿とする、ローラースケートを履く若者、スティックを手放さないドラマー(ジャン・レノ)、手錠を素手で壊す怪力男の3人と出会い、ひょんなことからロック・コンサートを開くことに・・・。 パリの地下鉄を舞台にして繰り広げられる無国籍でB級っぽさ漂う異色の犯罪アクション。先の見えないストーリー展開と映像の斬新さ、地下鉄でうねるように響く音楽で観る人をひきつける本作は、リュック・ベッソン監督の名を世界に知らしめた長編第2作。当時彼はまだ27歳。「ベッソン・ファミリー」と称されるジャン・レノ、ジャン=ユーグ・アングラード、そして音楽のエリック・セラが結集。フレッドと煮え切らない恋愛を展開させるエレナを演じるのは『王妃マルゴ』のイザベル・アジャーニ。セザール賞主演男優賞、美術賞、録音賞を受賞。(齋藤リエ)