概要
『マイケル・コリンズ 特別版』は、アイルランド出身のニール・ジョーダン監督が大ヒット作『クライング・ゲーム』に続き監督・脚本を手がけた作品で、IRAの指導者であり、20世紀で最も重要な政治的リーダーの1人に数えられるマイケル・コリンズ(リーアム・ニーソン)の半生を綴った伝記である。フィルムはコリンズがゲリラのリーダーから祖国の英雄へ、そして政治家へと成長していく姿を追っている。ジョーダンのコリンズに対する捉え方は、彼の圧倒的な名声に嫉妬した首相のイーモン・デ・ヴァレラ(アラン・リックマン)によって利用されたとするものである。デ・ヴァレラは和平協定の交渉役をコリンズに任せたが、その協定は彼の熱烈な信奉者たちにとっては決して受け入れられる内容ではなかった。コリンズが最初の交渉で歩み寄りの姿勢を見せて帰国すると、デ・ヴァレラは協定改正への支持を拒否することで、人気失墜を狙う。内戦はその後も数十年間続く。『マイケル・コリンズ 特別版』は、時にまとまりに欠けたりテンポの良い展開が失われる面があるものの、歴史ドラマとしてはまさに"圧巻"と呼ぶにふさわしい作品に仕上がっている。また、映像作品という観点でも近年で最も美しい映画の1本に挙げることができ、映像カメラマンのクリス・メンジズは色彩的な画面構成を駆使して、雰囲気や感情の表現を際立たせている。他の出演者はエイダン・クイン、ジュリア・ロバーツ、スティーブン・レイなど。DVD版には、BBC制作による50分のメイキング映像を収めたドキュメンタリーが含まれている。(Jim Emerson, Amazon.com)
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