すばらしい作品おすすめ度
★★★★★
この作品、何気なくレンタルで借りて見ましたが、すごく感動しました。
笑いあり・いじめあり・友情あり・感動ありの作品です。
とにかく河童のクゥはとても純粋です。
純粋な心が描かれてるだけに、観ている人に感動を与えてくれるのだと思います。
忘れかけていた純粋な心を、思い出させてくれます。学ばさせてくれます。
僕も泣きましたが、一緒に見ていた子供は、5回泣いたと言ってました。
監督の原恵一が20年間温めてきた作品なのがよく分かります。
原恵一監督は、あのPTA全国評議会の子供に見せたくないランキング常連の
番組『クレヨンしんちゃん』の映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦』で、監督を務め文化庁から、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞 を受賞し、各方面で絶賛され、一気に知名度をあげた監督でもあります。
原恵一監督の作品にもこれから、注目したいと思います。
クゥは最後に人間を認めてくれたおすすめ度
★★★★★
クゥを通して描かれる人間の嫌なところ全部
携帯でパシャパシャ撮るシーンなんて秋葉原の事件を思い出し
みんな顔を背けたくなること必至でしょう。
クゥを傷つけたのは人間だけど
クゥを救ったのもまた人間
人をいじめるのも人間だけど
人を救うのもまた人間
大事なのは自分がどうあるべきかで
他人の行動に落胆しててもしかたない。
真っ直ぐ前を向いて生きていくべ、んだ生きていくだ。
そんな気分にさせてくれる号泣アニメ映画。
ただクレしんでも見せてくれた家族の闇の部分を今回も見せてくれていますw
普通に見てたら絶対判らないですが、お母さんの目の動き、セリフの微妙なニュアンス
シーンに置ける立ち位置はチェックした方がいいです。
お母さんの心の闇が見えてゾっとしますよw
ほんと原監督の描く人間心理は深い!
真摯でリアルな物語☆
おすすめ度 ★★★★★
自然溢れるアニメーションはどこか懐かしく美しく、いっぽうで現代的といえるドラマも展開していきます。
河童のクゥ(またひとつのキーポイントとなった犬のおっさん)と人間の関わりを通して見せる物語は、人間のありかたや命の大切さなどに訴えるものがあるのではないでしょうか。
他のアニメにあまりない特徴としては、思いがけないほど、人間の持つ汚ない面まで含めてちゃんと描かれています。しかもそれは主人公の少年、家族でさえ例外ではありません。
ある時には腹立たしくもなる一方で、自分達の姿を客観的に見せれたような気にもなりました。
何を自覚しなければならないのか教えてくれる作品だと思います。
私達はクゥなるものを苦しめうる存在です。(例えば野次馬やマスコミのように無意識的に)いくらでも残酷になりえます。(またそれはいじめを受ける女の子の抱えなければならなかった孤独のように、人間同士のことでもあると思います。)
あるいは自分がそうはならないとした時、厳しい現実もあります。
最後のクゥが人間を受け入れた姿、言葉群が真に胸を打つのは、そこまでリアルに描かれたものであるからこそでしょう。
最後にかけては心まで洗われたような感動と余韻がありました。
とても深く優しい作品だと思います。
あとこういうレビューになりましたが、いやに小難しいような話ではなく、きっと子供からドキドキしながら楽しめるような面白いストーリーのアニメだと思います。個人的に子供にも見せたいような作品ですね。
概要
河童の子どもを見つけた少年が、河童と友情を育む物語。これだけ聞くと、多くの人は「子ども向け」と先入観を持つはずだが、本作にはアニメにあまり興味のない大人も引き込んでしまう、不思議な力が宿っている。江戸時代の地震で地中に埋まってしまった河童の子どもが、現代の小学生・康一に発見される発端こそ「おとぎ話」風だが、河童のクゥを迎え入れる康一の家族それぞれの心理が自然に描かれ、ほのぼのとした気分に浸らせてくれる。この種のアニメにとって、いかに“自然に”描くかは、最も苦労する点であるが、本作はそれを達成しているのだ。
河童の子どもは当然のごとく、世間から注目を浴びてしまう。マスコミに騒がれたクゥが東京タワーを登るシーンは、『キング・コング』を連想させ、観る者を切ない気持ちにさせる。そして予想どおり、康一の家族とクゥには別れの時が来るのだが、ここでも過剰な演出を避けることで、心にじわっと染み入る感動を与えることに成功した。青空と白い雲、クゥと康一が泳ぐ川など映像も上質。全体に誠実さに溢れた作りだからこそ、アニメに疎遠な人も思わぬ喜びで包むのである。(斉藤博昭)