このところ、「談志百席」完成を知って、スタジオ録音の噺を聞き続けていたが、やはり、笑いのない、聞き手の反応のない噺には、やや不満もあった(他方、一対一で聞かせていただいてるという満足感もあったが)。
しかし、芸歴50周年?さすがに小ゑんの頃は聴いたことはないけれど、昭和49年に大学の落語研究会に入る前はラジオで、それ以降は、寄席やホールで多くの作品を聞いてきたが、まだまだ若いという印象であったので、「50年」は、長いと思った。
改めて、「自信作」としてセレクトした作品のいくつかには、私自身の笑い声も入っていると思うと何か嬉しくもあるが、最近、舞台にご無沙汰していることが、残念である。
改めて、独演会をやっていただけないものであろうか?今なら、終電の新幹線を気にして落ち着かない状態でなく、翌日の午前中を休みにして、ホテルに泊まって〜もちろん余韻を楽しみながらどこかで一杯やって・・・〜という余裕も出来ましたので。そう、私も50歳を超えてしまったんですね。
なお、「一人会」シリーズ5セット50枚は、いずれも昭和40年代後半から、50年代であるのに対し、このシリーズは、平成の家元である。相変わらず、観客との喧嘩も入っているし、文句なしですね。
全10枚の演目リストおすすめ度
★★★★★
第1巻 饅頭怖い(1999)/ねずみ穴(十八番 談志自薦録音 1993)
第2巻 風呂敷(初商品化演目 1997)/笑い茸〜胡椒のくやみ(初商品化演目 1999)
第3巻 金玉医者(2001)/白井権八(談志のみ演じる講談ネタ 1999)
第4巻 与太郎噺三本立て:かぼちゃ屋・豆屋・孝行糖(初商品化演目 1999)
第5巻 らくだ(最後の国立演芸場「ひとり会」トリネタ 2000)
第6巻 勘定板(初商品化演目 2002)/五貫裁き(2001)
第7巻 芝浜(十八番 談志自薦録音 2001)
第8巻 二階ぞめき(十八番 1989)/やかん(無礼な客を怒鳴る事件入り 2002)
第9巻 千早ふる(イリュージョン版)(1998)/浮世床〜女給の文(初商品化演目 2002)
第10巻 松曳き(初商品化演目 2000)/九州吹き戻し(スタジオ録音 初商品化演目 2002)
特典盤 初席の思い出(1989)
ほとんどが独演会のライヴ録音。ライヴの落語録音の常として、噺の流れでの声の大小、マイクと口との距離による声の大小、があるので、ダイナミックレンヂは特に広い。ちゃんとした再生機械で落ち着いて聞いた方が、臨場感が増す。
これは、ものすごい事です!おすすめ度
★★★★★
「立川談志ひとり会」のCD全集で、主だったところが
出そろったと思っていたら、掘り出し物が一杯の全集が
登場してきました。
CD全集を持っている人はもちろんのことですが、師匠の
魅力が詰まっているこのプレミア集は、これから「談志」
を聞いてみようと思っている人にもお薦めです。
最近は、TVやラジオでも、師匠の落語を聞ける機会は
あまりないのですから、こうした全集はとても貴重です。