ノルマンディでX艇が活躍??!おすすめ度
★★★★★
同名の映画はこの作品をとても忠実に再現しているので、先に本を読んでいると
とっても参考になると思います。
ノルマンディ上陸作戦で、X艇が参加している事を偶然知りました。
これは他の資料を見ても殆ど出てこない、稀な情報です。
損耗率が大きい特殊作戦のX艇乗員ですが、D-Dayに関しては
第1次上陸部隊よりも遥かに安全な任務であったのは皮肉ですね。
ノルマンディーをめぐる人間の駆け引きを描いた名作おすすめ度
★★★★★
第二次世界大戦の,ヨーロッパ戦線における最大の転換点となった戦いである「ノルマンディー上陸作戦」を巡る,迫真のドキュメントです。上陸1週間くらい前からのドイツ側・連合軍側の動きが克明に描き出されています。ノルマンディー関係の映画として「プライベート・ライアン」や「バンド・オブ・ブラザーズ」が有名ですが,この本を読むと,彼らが実際に戦った戦場がどのような有様だったのか,最高司令官から一兵卒までが,どんな思いでこの日を迎えたのかが頭に浮かぶようです。本書の優れているところは,膨大な人々へのインタビューから再構成した描写によって,彼らが何を考え,どんな行動をしたのかを,比較的中立的立場から,実に人間くさく描写している点です。戦争とは何かを知る意味でも,読んでおいて損はない書物といえるでしょう。おすすめです。
戦争ノンフィクションの古典
おすすめ度 ★★★★★
コーネリアス・ライアンの出世作であり、同名の大作映画の原作ともなった戦争ノンフィクションの古典中の古典と言ってよい本だ。
1944年6月6日のノルマンディ上陸作戦当日を焦点とし、有名無名を問わず、この戦いで実際に戦い、あるいは何らかの形で関与した関係者へのインタビューに基づいて構成されている。
「古典」という言い方に違和感を覚える人もいるかもしれないが、すでに1944年から歳月が経過した現在、証言記録に基づいて細部にわたり歴史の記念碑的事件を再構成するという手法をスタンダードとして確立した同書は、やはり古典と呼ぶに相応しい。
惜しむらくは、この記録的小説の扱う期間は6月6日で終わってしまっていること。この後のノルマンディ地区で繰り広げられた激戦の記録を、ライアン氏なりの視点で英米中心の立場から描いていたらパウル・カレルの『彼らは来た』と併読し、よりつぶさに戦いの全容を知ることができたのに、と思ってしまう。それでも、書店で見かけたら、躊躇なく手にすべき一冊であることには変わりはない。