佳作ではある。おすすめ度
★★★☆☆
最新のSFXを利用して往年の名作である「ポセイドンアドベンチャー」をリメイク。全くそのままで、と言うわけにはいかないのでせめて近づけて欲しかったが残念な結果に。……まぁ、元の作品が当時としては珍しい長編映画なのに、このリメイク作が現代に珍しい短い映画という辺りで見越してはいたけど。
映像は及第点。旧作と比べれば大きく向上しましたが、他の映画と比べると至って普通。酷くもないし、かといって飛び抜けてすごいわけでもない。ストーリーは人間関係や愛情、恐怖といった物を殆ど排してパニック一本に絞ったよう。これは的はずれな判断ではないので、別に構わない。ただ気に掛かるのが、旧作でリンクしている部分が「ポセイドン号」という舞台と、「脱出した人間が死ぬところ」という部分だけ。旧作を見た事のある人間なら、「ここで死ぬかな?」と予見できる。どうせなら、舞台だけ一緒で全く別物の映画にすれば良かったのに。
旧作のように人間ドラマがあるわけでもなく、内容はサラサラと薄い味付け。主人公も「神父」ではないので「少しでも人を助けたい、だが誰も話を聞いてくれない」という歯がゆい感じも無い。そういうところから、この映画は単なるパニック映画になっている。楽しめないわけではないが旧作のように映画史に残る映画かと問われれば、答えはNOである。
ただ、カートラッセルが「元消防士だ」と言ったときには少し笑いました。こういう小さい部分での遊び心は大好きです。
ジョシュ・ルーカス!!!おすすめ度
★★★★☆
この映画でジョシュ・ルーカスを知った。
この映画は特撮も凄いが、ルーカスの表情が恐怖を盛り上げてくれる。
それに比べカート・ラッセルは平凡だし、名優リチャード・ドレイファス
は精彩なし。
作品的には★★★だが、ルーカスの演技力で★プラス。
私、新しいポセイドンの味方です。おすすめ度
★★★☆☆
豪華客船がひっくりかえって、そのさかさまの世界の中を出口を探して脱出するというこの素晴らしいアイデアを、最新の技術で再現したい!という正に清清しい志の映画です。冒頭の、船を360度カメラがなめまわして主人公を捉えるといったシーンからもうやる気満々て感じです。だから主人公達が自力で脱出を決める時も、だらだら他の乗客と論議している暇なんてありません。今更でぶのおばちゃんの泣かせるエピソードなんかコピーしてません。Rドレイファスのまるでパラノイアのような不可思議な行動も、名優の演技で計り知れとばかり説明ぬきです。もうひたすらスリルスリルでつっ走ります。CGだってセンスのいい使い方をしてますので、現実に引き戻されることもありません。娘の服装にあ〜だこ〜だというエピソードがあったので、オリジナルのように女性達は皆半裸状態で奮闘するという伏線かなとも思ったのですが、セクシーシーンもありません。ひたすらスリルスリルです。潔くて面白いです!え?でオリジナルとどちらが好きかって?・・・オリジナルですけど。
単純に面白い。
おすすめ度 ★★★★★
ありえん高さの津波が豪華客船に激突して逆さまに転覆して船底を目指しての大脱出劇。高レベルのB級だ。
単純に面白い。この単純さがとにかく大事だ。
98分と短くスピーディ。
気軽に観るには持って来いの映画だ。
確かにドラマ性薄いし、人間性の無いシーンもあるが、リメイクとゆーよりはオリジナルの真逆を突いたもう一つのポセイドンと見ればいい。
オリジナルはオリジナル。
ぶっちゃけ転覆時にオリジナルみたく長ったらしく話し合いや葛藤し合う余裕なんて現実的に考えてまず無いと思う。そーゆー意味では本作はリアルだと思う。
まぁ当時が当時ってのもあるけどね…。
カート・ラッセル見たさに買ったが良い買い物をした。
概要
パニック映画の先がけとなった1972年の『ポセイドン・アドベンチャー』をリメイク。原因不明の巨大波に襲われ、転覆した豪華客船「ポセイドン号」で、わずかに生き残った人々のサバイバルを描く。基本設定はオリジナルと同じだが、キャラクターや脱出までのストーリーは改変。元ニューヨーク市長の親子やギャンブラー、密航者に、初老のゲイの男など、人物像に新しさを感じさせる。
デッキに巨大プールを備えるなど、客船のゴージャスな外観が紹介されるオープニングが圧巻。この約2分半の映像は、主演のジョシュ・ルーカス以外、すべてCGというのも驚きだ。船が傾き、パニックになる船内の様子は、大量の水に流される人々、倒壊物に押しつぶされる犠牲者など、72年版と比較しようもない生々しさだ。ただ後半のサバイバルでの感動は少ない。監督は、余計な人間ドラマよりもリアルな脱出劇を試みたようで、誰も助けられずに犠牲になる者が続出するのも、ある意味、パニック状況では正しいのかもしれない。この種のアクション大作にはめずらしく1時間38分という短さだが、途中でだれることがなくスッキリ観られる。(斉藤博昭)