ショーン・コネリーが007役とは真逆の役で、真相=真実に迫るところがなんとも味があるのですが、コネリーを選んだことによって、ラストの哀切さに妙な別の効果が生まれているような気もします。未見の方はそのあたりも注目してほしいですね。
この傑作映画の高画質DVDが1500円で買える時代なんですねおすすめ度
★★★★★
内容、ストーリー、作りについては他の方の評を参照していただければ十分と思います。監督自身による詳細なメイキング解説もはいってますし。いずれにせよ傑作映画のひとつだと思います。配役と演技もすみずみまで素晴らしいものです。
で、DVDとしての映像についてですが、これ私の所ではDVDプレーヤ(一応10年ほど前の某メーカーのフラッグシップ製品)では深々としたコントラストや微妙な色合いの変化などがどう調整しても出にくいのですが....
ところが、動画再生支援機能を持ったグラフィックカード内臓のPCでガンマ値など適切に調整して再生すると、SD映像とは思えないような精細感と色彩/コントラストの見事なグラデーションが出てきます。DVDは物によって画質はそれこそピンキリですが、この一枚は手持ちの中でもトップクラスのものです。音声も撮影当時としてはめずらしいオリジナルからのサラウンド多チャンネル収録とのことで、臨場感たっぷりの好録音です。
今は1500円程度で買える訳ですが...いい時代になったと思います。
これはブルーレイで出てきても買い換える必要は感じないなー。
ミステリー映画としても歴史映画としても楽しめるおすすめ度
★★★★★
全体に暗く重い映画ではあるが、ミステリー映画としてだけでなく一流の美術と俳優で歴史映画としても傑作。
原作があまりに有名なため話の面白さは原作によるところも大きいが、映像化の際に文字では表せない修道院のセットとキャスティングに凝ったのが成功した理由であろう。そびえ立つ塔のような修道院の外観や内部の迷路のような構造を再現したセットは見事だった。
キャスティングはショーン・コネリーの渋さと寛容さ、F・マーレイ・エイブラハムの不気味さ、若き日のクリスチャン・スレーターの初々しさ、ロン・パールマンの醜さ、その他にもミッシェル・ロンズデール(ジャッカルの日)や盲目の長老、でっぷり太った副司書など顔付きにこだわった上手い配役だった。そんな中でショーン・コネリーがやはり抜きん出て素晴らしかった。修道院到着直後に便所の場所を推理してしまうところですでに、頭の回転が速いことがわかるし、多量の書物を見つけた時に思わずあげてしまう歓声など、この役は当時のコネリー以外には思い浮かばないほど適役だった。
買って損は無いです
おすすめ度 ★★★★★
細部に拘りを感じさせるこの作品がこのお値段。
買って損は無いです。
特典もたっぷり楽しめます。